糖尿病治療トピックス2017…お久しぶりです…
本当に久しぶりにブログを書くことに…
やはり学んだことはどこかにまとめておかないと、と思い返して。
糖尿病サポーターになったことで送ってきてもらえる冊子から興味を持ったところをまとめてみました!!!
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糖尿病状態においては膵β細胞が慢性的に高血糖にさらされることで徐々に疲弊していく
→糖毒性
+酸化ストレスの増加、インスリン遺伝子の転写酵素であるPDXー1、MafAの発現、活性低下が関与
★β細胞膜状のインクレチン受容体発言が低下している→糖毒性に関与
インクレチン(GLPー1、GIP)…膵β細胞膜上に存在する受容体に結合後、インスリン分泌促進作用やβ細胞保護効果などを発揮
→糖尿病状態ではインクレチン受容体の発現が低下しているため、インクレチン効果の低下が見られる
糖尿病ラットでは膵島のインクレチン応答性インスリン分泌も低下している
★膵β細胞を糖毒性から解除して、β細胞障害をできるだけ遅らせることが臨床上重要
→β細胞機能がある程度保たれているうちにインスリンを使用して糖毒性を解除することが必要
★インクレチン製剤…糖毒性により受容体の発現が低下していると効果が得られにくい
早期に投与すると効果が大きいが、遅れて投与すると効果がかなり乏しくなる
★β細胞機能が低下している場合は、インスリン療法などにてβ細胞を高血糖毒性から回避させてからインクレチン製剤を用いた方がより高い効果が得られる
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つまり…どんなにいいクスリでも使用するタイミングを間違えたら効果を最大限に示すことはできないということ!!!
これを肝に命じて患者さんの状態を把握して的確なアドバイスが出来るようになりたいものです(^-^)
女性の片頭痛!!!
エリテマトーデスの治療薬 登場(*^^*)
全身性エリテマトーデス(SLE)
皮膚エリテマトーデス(CLE)
若い女性に多い自己免疫疾患
顔面や四肢、体幹に現れる皮疹は難治性で患者の精神的苦痛も多い…
外用薬やステロイド、免疫抑制剤の効果には限界があり、副作用も懸念される…
そんな疾患に使える薬…ヒドロキシクロロキン!
世界的に使われていたけれど、日本では類似薬の副作用により発売されていなかった…が、この度、
ついに承認されました!!
・軽度〜中等度の症例に最適
・ステロイドと併用することでステロイドの減量が可能な症例も。
・SLEの再燃抑制効果があるとの報告あり
・腎炎などの臓器病変の予防や生命予後改善の報告あり
・皮膚生検によるCLEと他の皮膚疾患との鑑別が必要
・ 体重あたりの適正量を厳守すれば5年以内はほとんど起こらず、それ以降は徐々に発症率が高まる
・累積投与量が最も大きな要因
理想体重1kgあたり6.5mgを超えない量(200〜400mg/日)を1日1回投与
・投与前の眼の状態を確認しておくこと
・定期的な眼科検診が必要
投与開始から5年間は少なくとも年1回行うこと
累積投与量200gを超えている、肝腎機能障害あり、高齢者…は頻回に実施を。
☆患者に網膜症のリスクと検査の重要性を反復して、しっかりと説明すること!!
〜日経メディカルより〜
有用なクスリをうまく使うことで救われる患者さんは…きっとたくさんいるんだろうなぁ(^^)
「喉が痛い」と言われたら…
季節の変わり目…体調も崩しやすい今日この頃。
喉の痛みの原因…
ウイルス性上気道炎(いわゆる、かぜ)によるものが多い。
細菌性では、A型連鎖球菌性咽頭炎の感染(抗菌薬の適応)。
声の出し過ぎなどの機械的刺激による。
魚の骨などの異物や飲食物によるやけとなどによる損傷。
ポイントは…嚥下痛(ツバや食べ物を飲み込む時の痛み)の確認。
咽頭痛…感染に伴う咽頭の炎症などによる起こるもので嚥下痛が存在する。
嚥下痛なし→咽喉頭以外の頸部臓器に問題が生じている場合が多い。
心筋梗塞などの放散痛は「肩が凝る」「首やあごのあたりが痛い」「歯が痛い」との訴えが多い。
痛いと感じている部分を触ってみて、痛くない場合は放散痛の可能性を疑う。
嚥下痛がある場合…
鼻水、咳あり→ウイルス性上気道炎
OTC対応でOK
起床時に痛みが強い
加湿すると軽快する
食事を食べ始めた時は痛みがある
が食べ進むうちに痛みが気になら
なくなる
鼻水、咳なし→熱と咽頭痛が主であれば細菌性の上気道炎
強く、ツバを飲み込むのもつらい
ごはんを食べられないほどの強い
痛み
38度以上の発熱
喉の痛みやかぜ症状以外の症状
⚫︎A型連鎖球菌咽頭炎
前頸部リンパ節の腫脹、圧痛
耳の後ろと左右の鎖骨の間を
結ぶラインよりも頸側部分の
腫れや圧痛
口の奥、咽喉頭の白苔
⚫︎扁桃周囲膿瘍
口が開けにくい
⚫︎急性喉頭蓋炎
呼吸困難感
→腫れがひどいと気道閉塞が
起こる
重症例では窒息の恐れもある
ため呼吸困難がある時は緊急
受診を。
〜日経DIより
朝起きたら喉が痛い…よくある症状…どんな風にどこが痛むかでセルフメディケーションも可能なので、
ちゃんと見極めたいものです(*^^*)
花見だ〜♪ビールだ〜♪痛風…注意⁈
細胞の核の中にある核酸などを構成する成分。
ほぼ全ての食品に含まれており、肝臓で代謝され、最終的には尿酸となって排泄される
尿酸が排出能力を超えると、血液中にたまって高尿酸血症を起こす。
この状態が続くと、尿酸が結晶化した尿酸塩が関節に沈着し、急性関節炎を引き起こす
→これが「痛風発作」と呼ばれるもの
➕腎臓や尿路に沈着して腎臓障害や尿酸結石を起こすこともあり!
酒類では、蒸溜酒よりも醸造酒の方に多く含まれる
プリン体含有量
ビール…1缶(350mL)当たり12~25mg、大瓶1本(630mL)当たり21~44mgが含まれる
レバーやいくら、たらこなど、グラム当たりの細胞数が多いものは、プリン体を多く含むので要注意!!
お酒を飲む際につまみでは…
レバー類(100g当たり210~320mg)白子(100g当たり300mg)いわし(100g当たり210mg)、かつお(100g当たり211mg)(※1)のほか、魚の干物は全般に水分量が減っているため多くなりがち要注意!!
高尿酸血症や痛風の予防のためのプリン体摂取量の目安は、1日当たり400mgまで(高尿酸血症患者に対する1日のプリン体摂取上限量、※2)といわれています。プリン体が気になる方は、ビールよりそのつまみとして食べるものに気をつけないとね〜( ̄▽ ̄)
日経グッデイより〜
塩分控えて…高血圧予防!!
外食やお惣菜の利用…忙しいとそんな日々になることも。
そんな時は塩分摂りすぎ要注意!!
食塩摂取量を減らす工夫をまとめてみました(^^)
①食品に含まれる食塩量チェック
ナトリウム400mg=食塩1g
と覚えておくと便利!
男性 8g/日未満、女性 7g/日未満が摂取基準!
外食の時は1食あたり3g以下を目安に選び、それ以外の食事を家庭で調理する際に1日基準内に収まるように調整を!
②主食、主菜、副菜の揃っている定食を選ぶように!
・味噌汁は具だけ食べて汁を残す
・漬物や佃煮はなるべく残す
・揚げ物や焼き物にはしょうゆやソースではなく、レモンやポン酢をかける
・付け合わせの野菜やサラダにはドレッシングをかけず、主菜のソースを利用する
③うどんやそば、ラーメンなどの麺類のつゆは塩分を多く含むので飲み干さない
④麺類、丼物は野菜不足になるので、山菜そばや鍋焼きうどん、中華丼などの具だくさんメニューを選ぶ
⑤野菜炒めや酢の物、野菜や海藻を使った一品料理を追加する
⑥惣菜や弁当を自宅で食べる場合
炒め物→電子レンジで蒸したもやしやシメジを加える
煮物→糸こんにゃくや大豆水煮などを加える
☆味を薄くし、かさが増えた分、2回に分けて食べる
〜日経DI 201602より
食べることって毎日のことだし、すべての基本となる!!
積み重ねではあるけれど、頭の片隅にはいつも置いておかないとーーー(^^)
家庭用品の誤飲…どうする⁈
家庭用品の誤飲…小児では特に注意が必要だが、これからは認知症の高齢者でも起こる可能性が…
ということでまとめてみた!
対処として重要なことは…できるだけ体内に入れないこと!
見える範囲の物は取り除いたり、吐き出させる。
ただし…
⑴6カ月未満の乳児、意識障害や痙攣がある場合
→誤飲物による窒息の危険性あり。
⑵重篤な心疾患や不整脈がある場合
→心臓の負担があり、リスクを伴う
⑶針のように尖ったものや石油製品等を飲んだ場合
→肺や食道を傷つける可能性あり
牛乳や水を飲ませる=毒物を希釈して吸収を遅らせる
牛乳は胃壁の保護が期待できるが、石油製品などの脂溶性物質は吸収されやすくなるので注意!
誤飲した!との電話があった時に確認すること。
⑴誰が⑵いつ頃⑶何を⑷どのように⑸どのくらいの量を誤飲した?
⑹現在の様子はどう?
子どもの誤飲で特に注意する薬剤
・向精神薬
・気管支拡張薬
・血圧降下薬
・血糖降下薬
→これらはすぐに受診勧奨!!
誤飲の予防のために…
小児の手の届くところに薬を置かない!
薬を飲んでいるところを小児に見せない!
〜日経DI 201505より
我が子が小さい頃は気をつけてたけれど…みんなに誤飲予防を啓発することも大切だと思いました( ̄▽ ̄)