抗生物質を飲んだら全身に発疹が…伝染性単核球症って??
伝染性単核球症の時にアモキシシリンを飲んだら発疹が出る…知らんかった…
ということで調べてみました…
伝染性単核球症とは…
・発熱や首のリンパ節の腫れを主要症状とするウイルス性疾患のひとつ
・ヘルペスウイルスの仲間であるEBウイルスに感染することで発症する
→ウイルスが唾液中に分泌されることから「キス病」と呼ばれることがある。
・乳幼児期にEBウイルスに感染しても症状をきたすことはあまりないが、学童期以上に初感染すると伝染性単核球症の症状を認めるようになる。
(学童期以降は細胞性免疫が発達しているため、ウイルスによる細胞性免疫の過剰反応が起きると言われている)
・感染してから約4~6週間の潜伏期間
・発熱、のどの痛み、首のリンパ節の腫れ、発疹、目の腫れ、鼻閉等の症状
・肝臓や脾臓の腫れを指摘される場合もある
・発熱は通常の風邪よりも長引き、1~2週間持続する場合もある。
・肝機能障害がほとんどの患者さんで認められる(黄疸はまれ)
・巨大脾臓~脾破裂に至ることもある
・伝染性単核球症の診断前に溶連菌感染症の診断を受けることがあり、その際、抗生物質(アモキシシリンなど)を内服することで全身に発疹が出ることがある!
→この状態で発見されたら、薬疹なのかな…と迷ってしまいそう…
・特化した治療法はないため、対症療法で経過観察を行う。
・確定診断前の抗生物質投与は発疹リスクが高まるので抗生物質の使用は慎重に。
・脾臓の腫れが見られ、おなかに力を入れたり、外からの衝撃で脾臓が破裂することがあるので、発症後しばらくは重いものを持つことや、接触の激しいスポーツをすることは控える。
「薬を飲んでいたら発疹が出てきました。」という発言を聞いたら、薬剤服用と発疹発言のタイミングを確認すること。
患者の病歴を確認すること。
原疾患による皮疹を検討する場合は、受信時の主訴である症状の経過を確認すること。
薬を飲んだ⇒発疹が出た
という経過を耳にしたら、すぐに薬が原因のすべて…と思ってしまいそうだが、いったん立ち止まり、患者さんの全容を見てみる、ということも必要かもしれません。
そして…感染症の病態を理解しておくことも必要…
膨大な知識が…でも、知らなきゃ疑うこともできない…
コツコツ積み重ねよう( ..)φメモメモ