学びのまとめ〜備忘録(*^◯^*)〜

一期一会〜今日の出逢いを大切に♫日々学んだこと=インプットしたことはアウトプットしないと記憶に残らないとのことで…本や研修会、調べものからインプットしたことをアウトプットする場にしたいと思います(o^^o)

オーラルフレイルって何??

フレイル=『虚弱』を示す言葉。

このフレイルが口腔内で起こる、また口のフレイルな介護の重度化の入口にあたるのではないかとして定義されたもの=オーラルフレイル

 

口腔機能が弱いと、栄養が摂りづらくなったり、口腔機能低下症のような老化に伴う疾患につながる。

 

●オーラルフレイルの4つの段階

①社会性、心のフレイル期

       歯磨きなど患者さん自身で予防

②栄養面のフレイル期

       介護予防的なアプローチ

       地域包括ケアなどで対応

③身体面のフレイル期

       口腔機能低下症

       歯科医による対応が求められる

④重度フレイル期

       嚥下障害専門の歯科医が対応

 

●嚥下機能の回復

    脳卒中患者で退院時に嚥下が回復せず、胃ろうを導入する場合、遷延する嚥下障害と急性期で短期導入で終わる場合がある。

しかし、現状ではずっと食べられない…と思ったままの方も多い。

    喉や咀嚼筋などの嚥下に関連する筋肉は両側性に支配されている。

つまり、右脳の機能が破損しても左脳が残っていれば、急性期に意識障害などの影響で嚥下障害があっても嚥下障害は回復することになる。

 

   また、骨折入院後、嚥下機能が低下して胃ろうになった場合。廃用症候群や低栄養が原因となっていることが多いので、これらを予防し改善するために筋力を低下させないことが大切。

それ以上に、日常生活の中で体を動かすことを意識すると改善が早くなる。

・寝たきりより、少し体を起こす

・座るだけでも良い(端座位)

・立つことができる人はスクワットをしてみる

★筋力アップ→最大筋力の7〜8割を使っていく必要あり

★筋力維持→3割程度で充分=生活のために動いていれば簡単に達成できる量!!

 

●患者さん自身知ることが大切

・歯科医…患者さんが食べることで困っているから何か手助けをするために訪問する

・薬剤師…患者さんが薬物治療を受ける上で困っていないか、日常困っていることに薬が関係していないか。その人の困ったことを探して、それは薬にどのように関係しているだろうという視点でみる。


  ★患者さんの困りごとを解決しに行っていて、困りごとに対する原因を探ったり、その問題以外にできることはないかと考えること、患者さん自身としっかり向き合うことが在宅医療では重要になる!!

 

この患者さんは…食べれている?眠れている?排泄できている?

そんな生きる上で基本となることを大切にすること!!

                                  調剤と情報  9月号より。

 

ふむふむ…食べることって本当に生きる基本となるもの〜!!!

そこから患者さんのことを知っていくことは真の意味で患者さんを支えることになるのかもしれないなぁ(´∀`=)

 

 

 

目の前の患者さんが意識不明に…対応を復習~( ..)φメモメモ

待合に座っていた患者さんが急に意識を失ってしまったら…

在宅訪問した時に患者さんが倒れていたら…

医療者として出来ることはなにか…まとめてみました!

 

患者急変とは…

①薬局内

  苦しんで胸の痛みを訴える

  意識消失による転倒

②在宅訪問時

  死戦期呼吸

  急な痙攣や四肢の異常な動きなど

  食べ物や飲み物の誤嚥

 ★速やかに119番通報すること!!!!

  →救急車が到着するまで平均8.5分 

    救命のABCDEを実施する

    可能な限り患者状態を把握して救急隊に情報提供する

 A(Airwey:気道確保)

  口腔内に異物はないか、誤嚥の有無はないか?

  舌根沈下など気道閉塞はないか?

 B(Breathing:呼吸の評価)

  呼吸様式に異常はないか?(呼吸数の正常範囲は20回/分)

  左右の胸郭の動きに差はないか?(緊張性気胸、無気肺など)

  死戦期呼吸ではないか?(あごの動きを確認する)

  呼吸音の異常はないか?(可能であれば前胸部、側胸部の聴診を行う)

  血中酸素飽和度は?(パルスオキシメーターを利用。数値を記録して申し送り)

 C(Circulation:循環の評価)

  脈拍、血圧の測定(橈骨動脈、総頚動脈の蝕知、記録を迅速に行い申し送り)

   脈が弱く速いかどうか、皮膚が冷たく湿っていないか。

  毛細血管再充血時間(Capillary refillinng time:CRT)の測定

   爪床圧迫法…5秒間手爪を圧迫して血流が戻り再充血するまでの時間を測定する

         2秒以上かかれば心停止を疑う。

 D(Dysfunction of CNS,Disability:中枢神経障害の評価)

  瞳孔径の測定(正常 2.5~4㎜、瞳孔不同、対光反射の確認)

  意識レベルを評価(JCSの1桁~3桁だけでもよい)

      f:id:yopykosan:20181116011003p:plain

 E(Exposure、Environmental control:脱衣と体温管理)

  全身状態の評価(アレルギーなどの発疹の有無、活動性出血がないか脱衣による観察)

    外傷、アナフィラキシーショック(食物、咬傷)

     →代償性交感神経亢進の結果、四肢冷感、湿潤、頻拍などが次第に出現する

  低体温になっていないか?…低体温があれば毛布などで保温

  大量服薬あるいは毒物の摂食をしていないか?…患者周囲を観察する

 

 

 

突然目の前に起きたことに対しても、落ち着いて対応できるように…日ごろからしっかりと復習して、知識を自分のものにしておかなければいざというときには動けない…

と実感している今日この頃です(>_<)

薬剤師としての想い…感動の時間…心に刻まれた言葉 まとめ♬

11月11日 第一薬科大学生涯学習講座に参加しました。

今回は、「薬学進化論」ということで、薬局薬学のエディター・ソクラテスこと山本雄一郎先生の基調講演を皮切りに、漢方について語る古武先生、薬剤師の医療論文の活用について語る児島先生、100%と題して人生の最期の時と薬剤師の役割について語る千代延先生、そして、グリーフケアについて語る大森先生…

すべての方のお話に、それぞれ違ったアプローチでありながら患者さんのために…という熱い想いを感じ、自分ももっと出来ることがあるのではないか!?という熱い想いの炎を灯してもらいました。

そんな熱い想いの溢れた博多の旅から持ち帰った言葉たちを綴ってみたいと思います。

 

①山本先生からの言葉

 ・いつか誰かの一本の矢に。

   本へのサインでも書いてくださった言葉。(家宝に決定!!(笑))

   調剤薬局という形態では今まで現場の技術の伝達、継承が行われるシステムが確立していなかった。しかし、現場での理論を位置づけることでこれからの薬局薬剤師のためにのこしていかなければならないことがある。

   そう!楽しく学び続ける姿勢!!これこそ薬剤師の神髄ですね!!

 ・実際に起きていることと理論上起きることをしっかりと確認することが大切。

   教科書で習ったこととは違うことが起きることってありますものね!!

 ・医師と薬剤師は違う視点を持っている。薬剤師は0をマイナスにしないように患者を守る役割がある。立場を変えることでクロスチェックを行うこと、これが医薬分業。

   薬の専門家として、薬というモノとヒトとを上手につないでいきたい!

 ・エンターテイメント性をもって情報を広げることも大切。

   患者さんにもわかりやすく、私たちの仕事を理解してもらえたらいいな!

 ・プロの仕事は記録される。

  薬歴は誰のために書くのか。→患者を守るため、個別最適化するためにはPOSの考え方をマスターし、SOAPをマスターしてレベルアップするとよい。

  薬歴の中に患者さんはいますか?薬学はありますか?

   日々の業務の中での薬歴について…「実践薬歴」を読んだ時の感動再び!!

   実際に山本先生からのお言葉を伺えて重みが増し気がします!!

 ・「薬識」は揺らぐ。

   自分の人生にとってその薬がどういうモノであるととらえているか、それこそが薬識…患者さんの薬識は常に揺らいでいることを理解し、そこにアプローチするのも薬剤師の役割。

   日々、患者さんの揺らぎを見つけることのできるようになりたいなあ!!

 ・患者さんからの質問は不安と捉えよう。

   この薬を飲んでも大丈夫?この薬は強いの?この薬は効くの?

   →こういった言葉を聞いたときはすぐに答えるのではなく、「どうしてそのように思ったのですか?」と背後にある感情にアプローチすること。副作用についてであれば、その特徴を知って安心してもらうことも必要。

   よく現場で聞く言葉…患者さんの想いを知ることが大切だと思います!

   患者さんの顔色や声の感じから不安に気づくことも人間だからこそ出来る

   ことだと思います!!

  ★山本先生の講義は「実践薬歴」の内容も多く含まれていて、本の理解がさらに深まった気がしました。この本については只今おまとめ中です( *´艸`)

 

②古武先生からの言葉

 ・漢方では日中は陽、夜は陰…この陰陽のどちらかの気が不足した時、気の交代がうまく行われないときに不眠症になると言われている。

   確かに…不摂生するといろんな気が失われて眠れない気が…

 ・生活の養生

   12個中…今すぐできそうなこと…

   深呼吸!リラックスする香りをまとう!湯船につかる!

  ★不眠の原因はいろいろ…しっかりと患者さんの話を聞かないと「なんだか眠れない」の真相を突き止めて支援することはできないかもしれません。

 

③児島先生からの言葉

 ・患者さんの中には薬剤師から余計なことを聞かれる…と思っている人もいる。

  それはなぜ??検査値を確認して…それで…どうしてる?感想を言って終わりになっていない??

  →患者さんはそれを答えたことで有益なレスポンスが得られなければ何のために聞かれたのか?と不服に思う。そりゃそうだ!ではどうしたらいい??

 ・同じ検査値であっても患者さんの背景によってその意味は変わってくる。

  罹患期間や年齢によっても対応が異なる。

 ・確認した値からリスクを確認する。患者に応じた服薬指導をすることで提案できることも変わってくる。

 ・深い知識を持つことで相手にとって有益な提案や情報提供を行うことができる。

  そして、見落とすリスクを拾い上げ、拾いきれないニーズを見つけ、思い浮かば

  ないニーズを見つけだすことが出来るようになる。

 ・患者からの質問に対して、薬の専門家としての判断をもって対応しよう。

   →ここで論文情報が活躍する。英語でなくても利用できるものはある。

 ・限られた時間の中で優先すべき指導、潜在的なリスク、別の選択肢を見つけるためにはしっかりと勉強して知識の引き出しを増やすことが大切。

 ・新人や学生には、検査値を聞いてどうするのか…というところまで教育しよう。

 ★そう!!薬剤師にはできることがたくさんある!もっと患者さんそれぞれに最適な対応が出来るように深く関わっていかなければ!

 

④千代延先生の言葉

 ・人生の中で100%のこと…それは人はいつかは死を迎えるということ。

  その人生の最期に至る軌跡において薬剤師が出来ることは…薬がその人の天寿を全うするために上手に手助けできるように支援すること。

 ・君が無駄に過ごした”今日”は誰かが生きたかった”明日”である。

 ・人生の終い方を考えること=どう生きていくかを考えること。

 ・地域のたった一人の患者さんのために…

 ★実は…千代延先生の話を聴いていて…途中から涙が止まらなくなってしまって…あまりメモが出来なかったのです。

でも…先生がいかに患者さんの人生をより良いものにしようと尽力されているか…それを心で感じることが出来ました。

 

⑤大森先生からの言葉

 ・グリーフワークとは大切な何かを失ったことによる悲嘆や喪失感を癒す作業。

  心が許せる人、場所、安心感を与える関係性が必要。

 ・一つの言葉がある人にとってはつらい言葉であり、ある人にとっては元気づけられる言葉であることも。

 ・日本人は感情に蓋をする人種。しかし、感情をしっかりと溢れさすこと、涙することも大切。

 ★実は…大森先生の話も途中から涙でメモとれず…本当に温かい先生だと思います。私自身はどこか冷めているところもあり、いつか訪れるであろう死について心構えているというか…誰かが亡くなっても、自分が突然死んでしまってもそれも人生…と冷めた風に思ってしまおうとするところがあります。

周りの方に支えられて生きているんだ…という大森先生の言葉、そして大森先生の素敵なお母様の話を伺う度にそんな自分の中に温かい風が吹いてくるような気がします。

 

パネルディスカッションでは…

・一つの症例に対して深く突きつめて考えること、もしこうだったら…と、いろいろと考えてみることが勉強になる、との話がありました。(症例集め 頑張ろう!!)

・私たちが勉強することで患者さんに還元できることはたくさんある。良かれと思ったことが害にならないようしっかりと勉強しよう!

・ディスカッションすることの大切さ。

 症例検討では、その症例についてそう思ったのか?ということをディスカッションすることで、このまま勉強しなくても大丈夫?このままで選ばれる薬剤師になれる?と自分に問いかけることが出来る。

・マイ患者を持とう!そしてその人のことはすべて理解できるくらいしっかりとその人のことを知ろうとすることがすなわち勉強になる。

 

やりたいことをやれる…というのは苦労ではない!!

なりたい自分を想像できる幸せを感じよう!!

 

そうなんです!!

今回、遠路はるばる博多の地まで行くことが出来たこと!

自分の道しるべとなるたくさんの言葉に出会えたこと!

素敵な先生方にお会いできたこと!!

これらすべてのことに感謝しながら自分の目指す薬剤師になるために…

目の前の患者さんのために一生懸命でありたいと思います。

 

 

高齢者の便秘を考える〜d( ̄  ̄)

高齢の方から…便秘なんです…の訴えはあっても症状はいろいろ。

よーく患者さんの話を聞いて対応することが大切です!

 

排便回数の減少…基本的には排便が週3回未満。

排便困難症…便が硬い。非常に力まないと出ない。残便感がある。

結腸通過時間遅延型便秘では週1回、2週に1回ということもある。

 

60歳以上になると急速に男性の便秘が増加

80歳以上では男女均等になり、総数が増える

高齢者の便秘は「老化そのもの」

   水分摂取低下により便が硬くなり排便困難になる。

   食事量の減少により糞便量が減少する。

   腹筋、骨盤の筋肉、恥骨直腸筋の衰え

     (サルコペニア)

   便意感じる感覚の低下

   大腸の動きの低下

他に原因として…

   薬物有害事象(抗コリン剤による便秘など)

   大腸通過遅延を来しある全身性疾患

    (糖尿病、甲状腺機能低下症、パーキンソン病、高Ca血症)

    食事内容の変化

       咀嚼能低下、義歯不具合により食物繊維を含む食材を避けるようになる。

    生活環境の変化…独居による食事内容の変化

    認知機能低下…便意を認識できない

 

治療的介入としては…

①便秘の原因薬剤をできる限り中止する

   身体活動を促進する

       デイサービスへの参加

       毎日朝食後にトイレに座らせる

②浸透圧性緩下剤

     酸化マグネシウム…腎機能低下、併用薬注意

     ラクツロース

         ラグノスNFゼリー慢性便秘症に適応あり

     アミティーザ、リンゼス、グーフィスなど

③刺激性下剤

     センナ系は依存性、習慣性があるので注意

 

●ラグノスNFゼリー(成分:ラクツロース)

  【作用機序】

ラクツロースは、小腸で分解・吸収されることなく大腸に達し、ラクツロース未変化体の浸透圧作用 により腸内への水の移動を促進する。また、ラクツロース未変化体は、腸内細菌によって分解され、 乳酸などの有機酸を産生し、浸透圧を高めるとともに、腸管の蠕動運動を促進し、浸透圧性下剤とし ての作用を示す。さらに、産生された有機酸により pH が低下し、ビフィズス菌、乳酸菌の増加及び 腸内環境の改善が認められ、アンモニア産生菌の発育を抑制し、アンモニアの吸収を抑制すること により、血中アンモニア濃度の低下作用を示す。

(メーカー資料より)

 

★便秘の症状をしっかりと確認すること

★薬剤の有害作用、併存疾患、生活環境、認知機能低下など複合的に関与すること

★便秘は尿閉、せん妄、食欲不振を引き起こす可能性があること

★便失禁…宿便に伴う溢流性のこともあるので注意すること

 

高齢者では日々の生活の快適さが重要度を増すのでQOLの改善を目指して排便コントロールを行う重要性を感じる日々です(^^;

 

 

   

心臓弁膜症の治療したけど…ワーファリン終了です!?

心臓弁膜症。

心臓にある弁(弁膜)の働きが悪くなる病気。

人工弁置換をした場合は一生ワーファリンが必要だと思ってたのですが??…ということで調べてみました!

 

心臓には、

心室 入口 僧帽弁。出口 大動脈弁。

心室 入口 三尖弁。出口 肺動脈弁。

があり、薄い膜によって心臓の動きによる血液の逆流を防いでいます

弁がうまく閉じたり開いたら出来ないと心臓で血液が逆流して心臓に負担がかかり心不全になってしまいます。

 

左心系の弁膜症

肺のうっ血による息切れ、心房細動、致死性不整脈

右心系の弁膜症

下肢のむくみや顔のむくみ

が出てきます。

 

息苦しさやむくみを訴えて受診し、心エコーや胸のレントゲンを撮った結果、異常が発見されることが多いです。

(初期では心不全症状が出にくく、見つかった時には心臓がかなり弱っているということも…)

 

 薬で弁膜そのものを治すことはできないので、心臓に負担をかけないように利尿剤を使うことはあります。

 

外科治療としては…

①弁置換術

      傷んだ弁の代わりに人工弁を植え込みます。

      機械弁を使った場合は表面に血栓が出来やすいため一生ワーファリンを飲まなくてはいけません。

      生体弁ではワーファリンを飲む必要はありません。

②弁形成術

      人工弁を使わず、自分の弁膜を修繕します。

      ワーファリンを飲む必要はありません。

 

弁によりどのくらい長持ちするかが異なるので

、どの弁を使用するかは、弁の状態や全身状態、他の弁膜症との合併などを考えながら総合的に判断されます。

 

今回の患者さん…よくよくお話を聞くと弁形成術をされたそうです。

1年間はワーファリンを飲まれていましたが、めでたく?卒業となったようで〜

クスリが減るというのは患者さんにとっては喜ばしいこと。

特にワーファリンのように管理が難しいクスリはなおさらかも…デス(^^)

 

クスリのことだけでなく、どんな病気にどんな治療が行われ、どのくらいクスリが必要か…ということもしっかり理解しておく必要があると思いました!!

 

日中の耐え難い眠気…ナルコレプシーって??

・耐え難い眠気あるいは居眠り発作が反復する状態が3か月以上慢性的に続いている。

(思春期に多く発症するが確定診断には時間がかかる)

・強い情動的な刺激が加わった際に、がくんと力が抜ける発作=情動脱力発作が出現する。

・眠りから目覚め、あるいは目覚めから眠りの変わり目にレム睡眠が先行して繰り返し出現する。

 

こんな症状がみられる…ナルコレプシーについて調べてみた!!

 

・10代~20代前半に好発 14~16歳にピークがあり40歳以後の発症は稀である。

・居眠りのために仕事中のミス、交通事故や労働災害のリスクも高く、失職などQOLのみならず多大な社会的不利益を生じる可能性がある。

・世界の有病率の平均は 2000人に1人(0.05%)

・日本人では600人に1人(600人に1人)で世界で最も高い

・覚醒に関与するオレキシンが消失することで仮眠症状やレム睡眠関連症状、睡眠の分断化が出現する

・問診で下記のようなことを確認する

  強い眠気が起こる時間帯

  居眠りの頻度、持続時間

  眠気の程度

  疲れやだるさ、という言葉で表現されることもある

  小児では不機嫌、集中力低下、多動といった形で現れることもある

・情動脱力発作(カタプレキシー)

  怒った時、大笑いした時、びっくりした時などの強い感動の動きによって誘発されるほんの一瞬の脱力発作

  膝、下肢全体ないし腰(崩れ落ちる)、上肢、顔面(呂律が回らない、開眼できない)など。全身の強い脱力のためにその場に倒れこんでしまうこともある。

・REM関連症状

  入眠時幻覚…多くは入眠時の夢体験

  睡眠麻痺…金縛り

【治療】

 1)中枢神経刺激薬投与…根本的な治療は現時点では存在せず、対症療法である

  ①モダフィル(モディオダール

   ・依存性が回避できる

   ・半減期が長く(約12時間)朝一回投与でよい

   ・副作用として、投与初期に頭痛を生じることが比較的多く、動悸、悪心、食欲低下が出現することがある

  ②メチルフェニデートリタリン

   ・半減期7時間であるが、実効時間は4時間程度。1日1~3回分割投与

   ・長期連用期間中における不正使用の問題により、最近では「リタリン登録医」のみが処方可能

   ・モダフィルで十分な効果が得られない場合。長期間リタリンを服用してた剤への置換が困難な場合、副作用により他剤使用、増量が不可能な場合がリタリンの適応

   ・依存形成を避けるために休日などに休薬日を設けることもある

   ・投与開始初期に生じる頭痛、消化器症状、ほてり感、動悸などの発現に注意

  ③ぺモリン(ベタナミン

   ・半減期12時間 1日用量150㎎上限

   ・半減期が長いので、朝1回投与が可能

   ・メチルフェニデートの副作用以外に肝障害が生じる危険性がある

 

 2)生活習慣の見直し

  ・十分な夜間睡眠をとり、規則正しい生活を心がける

  ・生活スケジュールが可能であれば、数時間に1回ずつ計画的に午睡を取り入れる

  ・適宜 カフェインを摂取する

 

 3)REM睡眠関連症状に対する治療

  ・抗うつ薬がREM睡眠を強力に抑制するので情動脱力発作、入眠時幻覚、睡眠麻痺といったREM睡眠関連症状抑制の目的で適応外使用されることがある。

  ・三環系抗うつ薬の効果が安定しているといわれるが、口渇、便秘などの副作用が多いこと、連用により効果が減弱する可能性がある点が弱点となる。

  ・薬剤を急速に中断すると、反跳現象により、症状が急速に憎悪する可能性があることに留意する

  

               〈ナルコレプシー診断・治療ガイドラインより〉

 

若い世代に発症して生活に支障をきたす可能性のある疾患。

適切な診断を受けて、日々の生活を改善できるように…薬の手助けができる部分もあるのかもしれません。

    

人生の終末期を考える。。。

カラダ、心、暮らし、情報…いろいろな困難を抱えるがん患者さんをどのように支えることが出来るのか…

 

薬物治療の専門家として深く知っておかなければならないことはたくさんある!

でも…専門分化したからこそてん様々な支援が出来る街の薬局のおねーさまになるための学びもたくさんある!

ってことで…学びの真っ最中の私。

 

今日は『緩和ケア』について想うところを綴ってみよう。

 

人生のために命を支える…

死生観というところにも繋がるが、"生きている"ってどういうことなのか?

その答えはきっと一人一人で違ってくる。なので、終末期を考えることはとても大切なこと。

 

カラダが生きている=生物学的生命=生命

人が生きる=物語られるいのち=人生

それは相互に関係している。

そして…人生の展開のために、医療は土台である生命を支える役割がある。

 

人生の質=QOLに関与するものはいろいろ。

   身体的因子を支えるのが治療的医療。

   心理的・社会的・スピリチュアル的因子を支えるのが緩和ケア。

 

人生にとって最善なのは…生きてて良かった!と思えること。

そのためには本人の人生に注目することが必要。

 

人生を全うする時の目的

①長生き…元気で長生き出来たらなにより。

②快適な生活…苦痛なく、残っている能力を発揮していく。ここに関わるのが緩和ケア。

 

本人の人生と生き方を理解して、本人の生き方を尊敬する。

(これはACPに通じるものがある。)

疾患をどうこうするのではなく、生命を脅かす疾患に伴う問題に寄り添い、QOLを優先して考えるのが緩和ケア。

 

医療者は本人・家族にエビデンスを説明し、本人・家族は医療者に人生や価値観にについて説明し、最善についての個別化した判断が出来るように話が出来る関係って大切。

 

自分の人生を全うして、その最期の時に満足できるように…

誰も訪れる死を避けることは出来ないけれど、その人らしさを大切にするために緩和ケアの役割は大きいと思う。