下の血圧が高いんです。。。
最近、投薬時にこの言葉をよく耳にします。そう…比較的若い患者さんから…
たしかに、収縮期血圧は130切るくらいなのに拡張期血圧が90を超えていたり。
そもそも血圧ってどのように決まるのか…そこから総復習してみたいと思います!!
◆血圧の定義
・血液が血管壁に与える血管内圧のことであり、一般的には動脈の内圧を指す
・心臓から拍出される血液の総量(心拍出量)と血管内での血液の流れにくさ(末梢血管抵抗)を用いて表すことが出来る
血圧=心拍出量(心拍数×1回拍出量)× 末梢血管抵抗
・収縮期血圧…動脈血圧の最高値。心室が勢いよく収縮した状態の血圧。
・拡張期血圧…動脈内圧の最低値。心臓が拡張している状態の血圧。
収縮期に押し出された血液が大動脈に貯まり、心臓の拡張期に進展した大動脈の
血管壁の反発力で末梢の血管に血液を送り出した時の血圧。
◆拡張期血圧が上昇しているのはどんな状態??
心臓に一番負荷がかかっていなくて、かつ血管にかかっている圧力が一番低い時の血圧が上昇している状態。
まだ、太い血管は比較的弾力があるが、末梢の細い血管が硬い状態と思われる。
つまり、比較的太い血管は十分に進展しているが末梢の抵抗が高い状態。
高血圧の初期段階と考えられる。
原因は…肥満、メタボ、運動不足、大量の飲酒、喫煙、ストレス
収縮期血圧は年齢と共に上昇するが、拡張期血圧は比較的若い世代から上昇する。
60歳ごろから拡張期血圧は低下しはじめ、70~80歳になるに従いさらに低下する。
この頃には収縮期血圧が上昇し、脈圧(最高血圧と最低血圧の差)は大きくなる。
そう…動脈硬化が進んで太い血管が硬くなってしまう…
拡張期血圧が上がっている、というのは高血圧の危険信号!!!
早めに、体重を落としたり、運動をしたり、ストレス発散をしたりなどの対応をして
ホンモノの高血圧にならないよう生活改善することがなによりですね~♪
「拡張期血圧だけを下げる薬はないですか?」と尋ねられたら…
「うーーん…なかなか難しいんですよね。でも今ならまだ間に合うので…薬よりも生活改善に取り組んでみましょうね!!」
と声かけする私です( *´艸`)