学びのまとめ〜備忘録(*^◯^*)〜

一期一会〜今日の出逢いを大切に♫日々学んだこと=インプットしたことはアウトプットしないと記憶に残らないとのことで…本や研修会、調べものからインプットしたことをアウトプットする場にしたいと思います(o^^o)

胃の調子が今一つで…漢方薬をどう使う???

食欲不振・上部消化管の不調に漢方を…

どんな風に考えていけばよいのか…日本プライマリケア連合学会の学会誌で学んだのでまとめてみました( *´艸`)

 

代表は…六君子湯

 人参、白朮、茯苓、甘草:補気作用(四君子湯)

 半夏、陳皮:利水作用→消化吸収能⇑

 生体のエネルギー(気)が不足している「気虚」に対して補気作用のある生薬+上腹部の過剰な水分をさばく利水作用のある生薬の組み合わせ

 症状:

  食欲不振、倦怠感、やる気がない、疲れやすい、日中の眠気がある、抑うつ気虚

  なんとなく胃が重たい、胃もたれ、むかむかして食欲がない、舌がむくんで辺縁に歯型、舌苔がべっとりついている(水毒)

 六君子湯がよく効く症状

  ①自覚症状:胃が重い、胃もたれ、むかむか(軽度の嘔気)

  ②他覚所見:心窩部→押すと抵抗、つかえた感じ(心下痞鞭)

        舌→腫大・歯痕がある・舌苔が湿潤して厚い

 六君子湯⊕香蘇散

  気鬱に使用(どことなく調子が悪い、とらえどころがなく訴えがはっきりしない、少量食べるだけで上腹部が張ってしまう)

  がん患者の食欲不振に。

 六君子湯⊕四逆散

  ストレスと関連する消化器症状(過敏性腸症候群など)

  食欲不振+緊張が強い、イライラ、季肋部の張り

六君子湯の苦手な症状

 「心窩部がキリキリ痛む」

   冷えが関与していることが多い

   (冷たいものを摂ると悪化する、温かいものを好む、腹部を温めると心地よい、気温が下がると悪化する)

 ●人参湯

   人参、白朮:補気作用

   乾姜、甘草:温める作用

   食欲不振、倦怠感+冷えによる心窩部痛、下痢

 ●安中散

   良姜、延胡索:温め+鎮痛

   牡蛎:制酸作用

   冷え性で胃が弱く、月経困難があるタイプの女性

 

 「心窩部につかえた感じ・膨満感がある」

 ●半夏厚朴湯

   のどに何かがつまった感じ=気の循環がスムーズでない状態(気鬱)に効果

   あり→上部消化管の閉塞感を伴う場合

   香蘇散と比べて、閉塞部位を特定する傾向がある

 

 「ゲップがある」 

 ●茯苓飲

   人参、白朮、茯苓:補気作用

   陳皮:利水作用

   枳実:気鬱改善(蠕動運動亢進)

   消化管の蠕動亢進+胃幽門部の攣縮改善

   →膨満感+ゲップ

   上部消化管術後は漢方医学的に気鬱と考えられる消化管の蠕動機能の低下があるので効果的

 ●茯苓飲合半夏厚朴湯

   気鬱に対する作用が強化されている(喉から胃幽門部まで幅広く効果あり)

   六君子湯⊖甘草の生薬構成を含む→偽アルドステロン症の心配がない

 

 六君子湯が苦手がケース

  ①キリキリ痛む→人参湯、安中散 

  ②喉から心窩部がつまった感じがある→半夏厚朴湯

  ③ゲップがある→茯苓飲

 

胃食道逆流症や機能性ディスペプシアに対してPPIが投与されることが多いが、症状が改善しない症例には胃腸の動きを重視する漢方治療を併用することでさらなる症状の改善が期待できる。

PPIの長期投与による骨折、市中肺炎、クロストリジウム関連下痢症などのリスクを顧慮して減量や中止も検討できる可能性がある。

 

体内のバランスを整えて体調不良を改善しよう!という漢方の考え方を用いて症状を考えていくととってもわかりやすい♪

 

そして…漢方と西洋医学を組み合わせることでポリファーマシー対策になることもある!!

それぞれの良さをしっかりと学んで上手に支援できるようになりたいな~(*^^*)