花粉症に備えよう!!!~漢方の考え方 使えますよぉ(*^▽^*)~
インフルエンザが猛威をふるっていますが…2月の声を聞くと『花粉症対策』が浮かぶことも多いかと思います。
恒例の漢方研修会で漢方を使った花粉症対策を学んだのでまとめてみました。
太古の中国には花粉症は存在せず、漢方を花粉症にどのように活用するかを学ぶために中国の方が日本を訪ねてくることもあるとか…
なぜ、中国に花粉症が拡がったのか?
→冷蔵庫の普及によりおなかを冷やすようになったからとの説もあるとか…
まずは漢方的な考え方から!
病因=人体に疾病を発生させる原因
外感:六淫=人体を障害する6種類の外邪の総称
風邪、寒邪、暑邪、湿邪、燥邪、火邪
体表部で悪寒発熱、浮脈がある=表証⇒解表することで邪を追い出す
内傷:七情(精神素因)
飲食、労逸(生活素因)
痰飲、瘀血(内生素因)
→表証は現れないので解表しない!
解表剤=体表で戦うもの!
→発散することによって体表近くの病邪を駆除する
風邪やインフルエンザ、花粉症の症状が出たときは使用するが長期に使うことはあまりない。(使い続けると体力が奪われることも…)
ウイルスや花粉は外邪として扱われるので!!!
では…今の時期…まだ、花粉が飛んでいないこの時期から何をやっていけばよいか…
そう!!!外邪が侵入できないように守りを固めるのです!!!
漢方では、衛気(えき)という考え方があります。
・体表部を覆うバリアとして外部の侵入を防ぐ!
・体の表面や内部を温める(温煦)
・体の表面に必要な水分を運ぶ(防衛)
・発汗を調節して体温を一定に保つ(毛穴の開閉)
=環境に対する適応能力!!と言ってもいいかもしれません。
衛気が弱まると花粉症だけでなく、風邪をひきやすくなったりもします!
そこで使われるのが…玉屏風散!!!
構成生薬は…黄耆、白朮、防風
衛気の不足により汗が漏れ出たり、温める力がなくて軽く寒気がしたり、防御できずに風邪をひきやすい方に向いている漢方処方です。
衛気を補い、汗が漏れ出るような症状を抑える黄耆と胃腸の元気をつける白朮が含まれており、白朮が黄耆の働きを補佐します!
また、邪気が出めてきたときに補うばかりでなく、追い払うための防風も含まれています!補剤と組み合わせることでうまくバランスをとるのです!!
屏風のように外から入ってくるものを遮断する処方…昔の人は良く考えたものだ…と思います(^^♪
また、おなかが冷えることでアレルギー症状を起こすこともあるので、体質改善のために人参湯でおなかを温めるのも効果的です!
花粉症の症状が出てしまったら…
サラサラの鼻水が出るときは体が冷えているので…小青竜湯が効果的!
鼻づまりがあるときは…麻黄湯が良く効く!小児で色のついた鼻汁が出ていないときは試してみるのもいいようです!
ただし、色のついた鼻汁が出ているときは、熱を持っている可能性があるので麻黄湯は使えません!
日ごろから体やおなかを冷やさないようにすることも今からできる花粉症対策!!!
薄着!冷房のかけすぎ!生ものなど冷飲食(体温より低いものを摂ること)を控える!
出来ることから注意して、花粉症本番を少しでも楽に過ごせるようになれたらいいな~と思います( *´艸`)