統合失調症のおくすり まとめ(^^♪、
心療内科からの薬はなかなか理解が難しい。
患者さんから詳しく病状を聞くことができない場合もあるので…
薬の使い方の違いを理解しておくのに最適な書籍を手に入れたのでさっそく読んでみた!!!
「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」より引用。
今日はこの中から統合失調症治療薬の項目を読んでみた!!
・SDA(ドパミンD₂受容体、セロトニン5‐HT₂受容体拮抗薬)
・血液脳関門を通過しにくいため、血液脳関門よりも外にある下垂体に影響して高プロラクチン血症が問題となる
・食事の影響を受けない
・いろいろな剤形がある
・内用液は茶葉を含む飲料(紅茶、日本茶、ウーロン茶など)やコーラと混ぜると含量低下を起こす
・使用実績が豊富
・体重や血糖、脂質への影響が少ない
・錐体外路障害(ふるえ、歩行困難などの運動機能障害)が出やすい
◆ルーラン
・セロトニン5‐HT₁A受容体に作用
錐体外路症状の軽減
抗不安、抗うつ効果を発揮する
・半減期が短い…5~8時間→せん妄の治療に使いやすく、持ち越し効果のリスクが少ない。
・空腹時服用で吸収が低下する
◆ロナセン
・アドレナリンα₁受容体、ヒスタミンH₁受容体への親和性が低いため、起立性低血圧や食欲増進、体重増加を起こしにくい
・CYP3A4で代謝されるため併用禁忌が多い
・200mlのグレープフルーツジュース飲用にて、CmaxやAUCが1.8倍まで高まるので注意が必要
・空腹時服用で吸収が低下する
・1日1回服用でよい
・CYP2D6(個人差あり)の影響を受けない
リスパダールはCYP2D6により代謝され、リスペリドン→パリぺリドン(活性代謝体)となって効果を表すが、代謝酵素に個人差があるため薬の効果や副作用が安定しない。
・朝食後に服用する必要あり
空腹時では吸収が低下する
夕食後では、睡眠中の副交感神経優位状態での腸の蠕動運動亢進により有効成分を放出しきる前に排泄されてしまう
統合失調症の治療では目に見える指標がないため効果を実感しにくい場合がある。
薬に何を期待するのか、副作用をどのように感じているのか、今の治療のどこが気になっているのかといった患者の希望や不安、疑問をしっかり聞き取ることが大事である。
なるほど…がいっぱいでした。
本当にその通り…患者さんを知ることと薬を知ること…
どちらにも取り組んでいきたいものです。