ADMEを確認しよう⁉︎
ADME…それは薬が体の中でどのような動きをしているのか…の基本。
復習を兼ねてまとめてみた♪
A;吸収
薬が経口投与されると、消化管内で溶解し吸収が始まる。
影響因子
一緒に服用する水の量、食事の関係、胃内停留時間、薬により異なる
小腸粘膜からの吸収様態、
血液循環に入ってから血清アルブミンと結合して運ばれるが、細胞膜を
透過できるのは遊離型
→低栄養でアルブミンが低下すると遊離型が増加して作用、副作用が
強く現れやすい
D;分布
分布容積の大きさで血中濃度が異なる
影響因子
心不全などによる浮腫で分布容積が大きくなると血中濃度が上がりにくい
M;代謝
小腸から吸収されて門脈を通って肝臓に運ばれた薬物は、一回肝臓を通過する
ごとに薬物代謝酵素(CYP)によって代謝を受けて血中濃度が低下する
影響因子
高齢者では薬物代謝機能が落ちているので血中半減期が長くなり、有害事象
が出現しやすい
E;排泄
最後に尿から排泄される
影響因子
糸球体濾過、尿細管分泌、尿細管再吸収の3つのプロセスがある
高齢者では糸球体濾過率や尿細管分泌能が低下しているので血中半減期が
延長する
臨床試験などの症例報告で血中濃度を比較しているときはこのADMEに注目することが大切!
投与量の変更、服薬アドヒアランス、併用薬の有無、血中濃度測定の採血手技実施時刻、服用状況)、肝機能の変化、体重変化、アルブミン量の変化などなど…
ここの部分の影響は大きいと思われる。
しかし…人間の体というのは本当に難しいもの。
薬というのは物質と人の身体との関係を上手に紡いでいくのが薬剤師の仕事かな…と思う今日この頃☆